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原始仏教ガール’s日記

気づけばすっかり仏教徒。 twitter @music_buddha

【ブックレビュー】食べる瞑想とお茶の瞑想は5年やってて飽きないし楽しい 〜ティク・ナット・ハン師の『ブッダの幸せの瞑想』〜

プラムヴィレッジの最新のプラクティスに触れられる本

ティク・ナット・ハン師の『ブッダの幸せの瞑想』(第二版)が発売になりました。

この本の初版は2013年に発行されています。日本でプラムヴィレッジの教えを実践している「微笑みの風」の瞑想会に行くと、ランチタイムなどにこの本を音読しますので、「瞑想会の友」としておなじみの方も多いのではないでしょうか。

 

今回の本は、プラムヴィレッジの最新のプラクティスを反映して、翻訳も見直し、第二版として改訂されたものなのだそうです(本の帯より)。

 

ティク・ナット・ハン師のお弟子さんたちがGWに来日

本の著者は、ティク・ナット・ハン師。現代を代表する仏教僧として、また瞑想指導者として、世界的に支持されるお坊さんです。ノーベル平和賞候補にもなりましたね。

 

ティク・ナット・ハン師といえば、2015年の5月に、富士山麓での4泊5日のリトリートを始め、様々なセッションを行う来日ツアーのご予定がありました。しかし師のご病気により、来日を見合わせるということが、先日、正式に決定したようです。


現状報告 | ティク・ナット・ハン マインドフルネスの教え

 

師が来日されないのは残念ですが、世界で活躍されているティク・ナット・ハン師の弟子33名が来日され、予定通りリトリート等は開催されるとのこと。WEBサイトによると、お弟子さんたちは皆、ティク・ナット・ハン師の後継者として期待されている方々だそうですから、どんなお話が聞けるのか楽しみですね。お弟子さんたちのプロフィールも、いつかWEBで紹介されるかもしれませんね。

 

招聘委員会の方によると、5月の来日ツアーに向けて、ティク・ナット・ハン師関連の書籍が3冊(1冊目がこの本でしょうか)、テレビ番組が2本、朝日カルチャーセンターでの連続講座等々、続くようです。春に向けて、新しい情報がいろいろ得られそうで、とても楽しみです。

 

お勧めは食べる瞑想とお茶の瞑想

この本は、ティク・ナット・ハン師のマインドフルネスプラクティスを1冊にまとめた、貴重なガイドブック。座る瞑想、歩く瞑想などスタンダードなものから子どもと一緒にする実践まで幅広いプラクティスが網羅されています。

 

個人的にお勧めなのは、食べる瞑想とお茶の瞑想です。わたし自身、「瞑想」という言葉をまったく知らない5年前から、食べる瞑想、お茶の瞑想の時間を持つようになりました。5年前といえば、仏教にも出会う前だったので、当時はそれが瞑想であるという認識はまったくありませんでした。マインドフルであるかどうかなども意識しておらず、ただごはんをおいしく味わうために行うようになった方法だったのですが、仏教に出会ってから「ああ、自分がやっていたのは仏教でいうところの食べる瞑想だったのか」と気づいて、おもしろいなあと思った記憶があります。 

 

食べる瞑想というと、無言でゆっくり食べるイメージがありますが、友だちと一緒のときは無言ではなく、目の前のおいしいごはんのことを話ながら食べることが多いです。「昨日何した?」とか「来週はどうする?」など、ごはんと直接関係のない話はせずに、目の前のものだけに会話を集中して、おいしいものを五感をフルにして味わう感じです。この本の中でも

毎日沈黙で食べなさいと進めるわけではありません。

とありました。ごはんについて話すと、おいしいごはんがよりおいしくなりますよね、少なくともわたしはそうです。お茶の瞑想も同じで、お茶とケーキを味わうことに集中すると、とてもよい時間を過ごせます。

 

そのように食事の時間を過ごすと、食べ物やお茶、そのときに一緒にいる人に対してだけ、マインドをフルにすることになり、結果、過去の嫌なことも思い出さなければ、未来を憂うこともなくなり、食事が終了したとき、脳がすっきりする感じがあるんですよね。

 

個人の体験談でしかないので、こんなことを聞いても、なんとも信憑性が・・・と思われるかもしれませんが、自分としては本当にこれは効果がある瞑想法じゃないかしらと思っています。自分の5年前の脳と、今の脳をMRIで撮って比較したら、明らかに変化が見られるんじゃないかと思うんですよね、たぶん・・・ですけど。

 

食べる瞑想&お茶の瞑想は、お寺に行くことなく、日常の中で気負いなくできるのもいいところです。仏教を知らなくても、今すぐにできます。自分の場合、毎食、毎食、常にマインドフルに食べているのは難しいので、週に何回か、定期的にそのような時間を持つようにしています。

  

呼吸の部屋=仏壇の前?

この本の後ろのほうには、「呼吸の部屋」という章があり、このように呼吸の部屋を用意してみましょう、と書かれていました。

どの家にも「呼吸の部屋」か、部屋のどこかに呼吸のコーナーがあるとよいと思います。そこには低い小さなテーブルを置き、花を行けて、小さな鐘をのせます。そのまわりに家族全員分の座布団やクッションを並べます。

これって、日本で言えば、まさに仏壇のあるお座敷のことですよね。実家もまさにこんな感じでした。実家にいたころ、仏壇の前でマインドフルに呼吸をしたことはありませんでしたが、マインドフルに呼吸するための形式だけはばっちり整っていたんだと思うと、不思議な感じがします。

 

これまで日本の仏教とマインドフルネスの文化は遠いように感じていましたが、ルーツはブッダですから、やはり共通するものがあるんですね。当たり前といえば当たり前ですが(汗)、この章を読んで初めて、具体的な接点に気づけた気がするので、なんだかちょっと嬉しい気持ちにもなりました。

 

音読すると、なお良し

「微笑みの風」の瞑想会では、93ページにある「食前の五つの祈り」がランチタイムの前に音読されます。初めて参加したときは、不覚にも涙がこぼれそうになりました。 本を黙読するのと、誰かに音読してもらうのとではこんなに違うのか! という感動もありました。たまには音読してみるのもオススメです。