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原始仏教ガール’s日記

気づけばすっかり仏教徒。 twitter @music_buddha

【共有レポート】日本マインドフルネス学会・学びレポートの感想から得た、さらなる学び

日本マインドフルネス学会で学んだことを先日レポートさせていただいたところ、いろいろなご意見・ご感想*1をいただき、新たな学びを得ました。一部を抜粋してご紹介させていただきたいと思います。

 

ワンポイントメソッド化の危惧に共感する声、多し

藤田一照さん(曹洞宗僧侶)のご発表にあった「マインドフルネスがワンポイントメソッドとして実践されることの危惧」について、「わたしもそう感じていた!」という声は多かったです。日本にはもともと仏教文化があるにもかかわらず、アメリカから仏教文化(の一部)が逆輸入されて、それがもてはやされていることへのじれったい思いも、感想からうかがえました。

  • 正念だけがフォーカスされているマインドフルネスブームには疑問を感じていました。その指摘が医療関係者からもあったことにほっとしました。 
  • わたしも「瞑想のワンポイントメソッド化」に関する危惧を感じています。欧米で高額商品化された仏教瞑想がうやうやしく逆輸入されるような流れは、なんだか悔しいです。 
  • マインドフルネスを日常的な問題の解決に使うという発想は、仏教を切り売りするようで、もったいないと感じます。
  • マインドフルネスは仏教の修行の中の一部なので、宗教色をなくすためにメソッドだけを切り取って実践しようとしても、かえって難しいのではないかと感じました。
  • ワンポイントメソッド化の危惧について同感です。マインドフルに強盗するような人が出てきたらとても怖いです。 

 

マインドフルネスは日本化されていくのではないか?

アメリカから輸入されたマインドフルネスが、今後「日本化」されていくことを予測する声もありました。日本人は外国文化を自国のものに消化して発展させていていくことが得意ですから、その可能性も確かにありそうですね。

  • 今後はマインドフルネスを受け入れながらも、アメリカとは異なる、日本独自の文化として花開いていくような気がしました。
  • 一見、簡単そうに思えるマインドフルネスですが、取り組んでみると意外と難しく、続けることも難しいので、禅などに流れる方も多いかもしれないですね。
  • このままのマインドフルネスであるはずがないと思います。必ず日本独自の文化に昇華されていくはずです。

 

その他のご感想

  • マインドフルネス系の学会が乱立し始めていますが、今後どうなっていくのか興味があります。
  • マインドフルネスはブームになっているものの、概念だけがフィーチャーされていて、実際に実践されている感じはあまりしません。
  • アメリカのマインドフルネスブームの中心人物は、ジョン・カバット・ジン氏ですが、今度、来日するようですね。
  • 日本には、瞑想指導者が極めて少ないですね。
  • ブームに飛びつく人は新しいものが好きなので、数年たったら「まだマインドフルネスやってるの? 古いね!」などと言うのではないでしょうか。 
  • ブームに便乗した怪しいセミナーも出てきているので、学会を通じてマインドフルネスが正しく理解されるのは、よいことだと思います。
  • エレガントな越川房子先生に、わたしも会ってみたいです。

 

ブームになるのは、ありがたいこと

日本マインドフルネス学会で、いろいろな方のご発表を聞いたあとに、あらためてGoogleのチャディー・メン・タンさんの『サーチ!』(宝島社)、ジョン・カバットジンさんの『マインドフルネスストレス低減法』(北大路書房)、同じくジョン・カバットジンさんの『マインドフルネス瞑想ガイド』(北大路書房)を読みましたが、本を読むと、そこに書かれていることは決して「正念だけ」を切り出して実践しているのではないことにも気づかされます。

 

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アメリカでは日本のような仏教文化がない分、仏教を学ぶ人たちの態度は熱意にあふれるもの。仏教文化のある国に育ちながら、まったく仏教のことを知らずに育ってきた自分のような人間とは比較にならないくらい、圧倒的に知識も洞察も深く、上っ面でマインドフルネスをやっているわけではないこともわかります。

 

日本マインドフルネス学会の理事をつとめていらっしゃる先生方、そして、いまマインドフルネスや瞑想に関する本を執筆されたり翻訳されたりしてご活躍なさっているような方々にしても、最近になって急にマインドフルネスの研究を始めたわけではなく、1970年ごろからの長年の研究の積み重ねがあり、1980年〜1990年代の、まったく世間の興味をひかなかった時代を経て、いまがあるという状況です。

 

ブームに踊らされるのはどうか、というような気配も最近なんとなく感じるようになってきましたが、自分のような仏教初学者(学び始めて1年半)にとっては、マインドフルネスがこれだけブームになってきたからこそ、ここ数十年の豊かな学びを、享受する機会が得られているのですから、ありがたいことです。

 

2014年の今というのは、ここ数十年の研究成果を存分に受け取ることができる素晴らしいとき。マインドフルネスが「日本化」されるフェーズに入っていくかもしれない過渡期でもあり、このようなタイミングに、ひとりの瞑想実践者として、存在できることを幸せに感じるのでした。

 

なお、今回、ご紹介させていただいたご意見・ご感想は、仏教関係者(お坊さんや、仏教に興味を持っている在家の人など)からのもの多いので、多少偏っているかとは思います。別の角度(医療関係者など)からのご感想などもぜひ知りたいなと思いました。

 

この記事はこちらにもUPしています。 

【共有レポート】日本マインドフルネス学会・学びレポートの感想から得た、さらなる学び | 仏教なう | 彼岸寺

*1:各種意見・ご感想はメールなどで、直接いただいたものが中心です。