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原始仏教ガール’s日記

気づけばすっかり仏教徒。 twitter @music_buddha

「減速して自由に生きる」ライフスタイルのすすめ

仏教の本ではありませんが、最近読んでおもしろかったこの本。

 

著者の高坂勝さんは、元々デパートに勤務しておられた方。バブル世代でもあり、長い間消費中心の生活を謳歌していました。しかしモノを買っても買っても満たされることがなく、だんだんとそんな生活に疑問を持つようになっていきます。

こんなにモノを持っていても、購入する前と後の興奮時以外には、満足を得られたことがありませんでした。それどころか、ますますモノが欲しくなります。もっと高機能のモノが欲しくなります。なぜか、遊びに行くことは、イコール、買い物すること。すでにあるモノたちを使うための時間を惜しんで、更に買い物をしているのです。(中略)決して幸せとは言えませんでした。

そんな生きかたに決別しようと29歳でデパートを退職。いまは池袋で小さなバーを経営しつつ千葉で農業も行い、米や大豆を自給自足する生活を送っています。できるだけお金をかけずに手をかける、地に足の着いた素敵な暮らしぶり。

 

自分のとっての適正サイズを守る経営

高坂さんは自分の仕事のサイズ(売り上げ目標)を決めて、目標のプラスマイナス5%以内に着地するように勤務時間やお休みの日などをコントロール。マイナス5%を下回らないようにするのはともかく「プラス5%以上にならないようにコントロール」するというのはふつうの頭からは出てこない発想ですよね。

 

高坂さんによると「無理をしてサイズを超えようとすると、あの人にもこの人にもお店に来てもらいたいということになり、気を遣わなければいけないことが多くなりストレスフルになる。サイズを大きくしない代わりに、気を遣わない自由、自分の意見を自由に言えるノンストレスのポジションを守っている」のだそうです。

 

さらに「自分で農業をやってある程度の米や野菜を自給自足できれば、もっとまわりに対して遠慮しなくてよくなる。だからまずは自分ができることを増やしましょう(農業とか田んぼとか手作りとか)、自由でハッピーでいいことづくめですよ!」と提案しています。

  

社会にアウトプットするやりかたも自由でいい

高坂さんは、「自分が得た情報を自分の頭で考え、そうして得た知識や知恵を人に伝えることが重要」であるとも語ります。そうしないとただの自己満足で終わってしまうと。

過去の自分の経験のすべてをベースにしながら、様々な社会問題に解決方法があることを自分の言葉で具体的に伝えてゆこう。俺は微力でもいいから、未来をいい方向に変える側の一人になろう。そう思えた瞬間、知ること、学ぶことが、いっそう楽しくなりました。変革を目指すといっても、世界市民の中の一人として役割を果たすだけなら、気張る必要もありません。

 

自分がこれまで得た経験や学びなどのインプットを、どのように社会に還元して役立てていけばよいか、わたしも考えることがあります。好きで学んでいる仏教や心理学も、もちろんいまはインプットの比重が高いのですが、学ぶだけでは自己満足に終わってしまいそう。僧侶にならなくても心理カウンセラーにならなくても、学んだことをアウトプットするやりかたは様々でいい。既成の概念にとらわれずに自由な枠組みで考えてみようかなと思うきっかけになりました。

 

もっと自由に生きてみたい人や、そろそろライフスタイルを見直そうと思っている人にはお勧めの一冊です。