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原始仏教ガール’s日記

気づけばすっかり仏教徒。 twitter @music_buddha

日本で体験! パオ森林僧院のアナパナ瞑想

仏教 瞑想

パオ森林僧院に日本道場があることを、先日サンガ編集部のかたに教えていただいて初めて知りました。

 

ミャンマーテーラワーダ仏教僧院であるパオ森林僧院は、鎌倉の一法庵の山下良道さんも修行をされたお寺。それもあって名前はなんとなく聞いたことがあったのですが、パオ森林僧院自体どんなことをしているところなのか何の知識もなく、ましてや日本道場のことは存在すら知らなかったので、自分の目と身体で体験すべく日本道場の日曜瞑想会に参加してみました。

 

マハー・カルナー禅師の道場は移動式 

パオ森林僧院日本道場の指導者はマハー・カルナー禅師という日本人のお坊さん。*1「マハー・カルナー」という名前だけ聞くと日本人ではないような気がしますが日本人です。本名は別にあるのだと思います。名前の響きだけ聞くとちょっと怪しいですね。友だちに「マハー・カルナー禅師の瞑想会に行ってきたよ」とは言えない雰囲気があります(妄想ですが)。

 

そんな名前の禅師ですが、スリランカやブラジル、ミャンマーで長年テーラワーダ仏教の修行をされた学のあるお坊さんで、ミャンマーの僧侶らしい小豆色の衣を纏い、わたしたちにお話してくださるときの雰囲気は柔和そのものでした。

 

禅師はミャンマーの僧院にいたときに「日本でパオ瞑想を指導してきなさい」との命を受け、日本での指導をスタートしたそうです。禅師の日本での指導歴はまだわずか。スタートが2013年の9月で、現時点でもまだ半年です。 

 

であるにもかかわらず、日曜瞑想会には毎週平均30〜40人ぐらいが集まっているとのこと。大々的に宣伝をしているわけでもないと思うのですが、皆さんどのようにここのことを知って集まってきているのでしょうか・・・気になりました(聞けませんでしたが)。

 

ちなみに日本道場といってもまだ僧院はなく、東京近郊の公民館などの公共の施設をその都度借りて運営をされています。いわば移動式の僧院。今回もとある公共の施設の中にある和室を使った瞑想会でした。

 

日曜瞑想会、まずはアビダルマの講義から

日曜瞑想会は前半がアビダルマ講義で、その後が自習瞑想の時間でした。前半のアビダルマ講義は約1時間半。わたしが参加した会は既に第28回だったのでいきなり参加の自分には分からないことだらけ。単語はほとんどパーリ語のままで、日本語に訳されることなく講義は進みます。「えーっとこれはいったいどういう意味でしたっけ・・・」と考えているうちに講義終了。

 

そんなわたしとは違い、ほかの皆さまはリピーターのかたが多く、熱心にメモを取りながら勉強されていました。「Mahaa-kusala Cittaはいくつありますか?」といったような禅師の質問にも即回答。皆さまの理知的な姿、勉強熱心な姿に心を打たれました。

 

そして瞑想へ 

2時間のアビダルマ講義のあとは自主瞑想会。瞑想会の最中に、希望者は別室でマハー・カルナー禅師のインタビュー(瞑想の個人指導)を受けることができます。今回自分は初めての参加だったので、インタビューは緊張もしそうだし、怖いかもしれないし(妄想)遠慮しておこうかなと思っていたのですが、目を閉じて自主瞑想をしている最中、急に運営のかたに「こちらに来てください」と呼ばれ、躊躇する間もなくインタビューの部屋へ。

 

どうしようかと焦りましたが、初回ということでインタビューではなく、パオ森林僧院の瞑想法である「アナパナ瞑想」の基本的なやりかたを教えていただく時間となりました。よかった・・・。

 

アナパナ瞑想が正当派というのはどういう意味なのか 

アナパナ瞑想とは鼻を通る呼吸に注意を向ける瞑想法だそうです。スマナサーラ長老のところで教えてもらったヴィパッサナー瞑想とは違うものでした。

 

マハー・カルナー禅師曰く「スマナサーラ長老のところでやっている「膨らみ膨らみ、縮み縮み」と呼吸によってお腹が膨らんだり縮んだりするのを実況中継するのは、在家の人が瞑想をやりやすくするためにマハーシ・サヤドーがクリエイティブに考えた手法です。鼻を通る息に注意するアナパナ瞑想こそがお釈迦様の正統派の教えです」とのこと。

 

スマナサーラ長老はいつも「ヴィパッサナーこそがお釈迦様の100%の教えです」おっしゃっていますが、マハー・カルナー禅師にも「これこそが正当派」だと言われ大混乱。100%の教えが複数あるという理解でよいのかどうか? どちらも嘘はついていないと思うので、今度詳しいかたにお聞きする機会があればと思っています。スリランカ上座部仏教とマハーシ・サヤドーの関係性なども含めて、詳しく知りたいなと思います。

 

ここの瞑想会のよいところ

というように、自分の中で若干の混乱はあったものの、この僧院ならではのよさも感じました。それは何かというと、ここに来れば毎週定期的にお坊さんから瞑想の個人指導を受けられるという点です。

 

アナパナ瞑想に限らず、瞑想は解脱を目指して少しずつステップアップしていくものだと思いますが、道をまっすぐ進むには指導者が必要。指導者に「自分が今どういう状態か」を伝えることで指導者が次のステップを提示してくれて、それに従ってさらに修行を重ねることでだんだんと解脱への階段を上がって行く、というようなイメージだと思います。

 

しかし日本において一週間というサイクルで定期的にお坊さんから個人指導を受けられるところはなかなかないので(たぶん)、そのあたりがこのお寺ならではの魅力ポイントなのかなと思いました。

 

最終ゴールに向かって努力して、ハードルをひとつひとつクリアーしていくのが好き、というタイプの人には特に魅力的な場所なのではないかと思います。

 

おわりに

上座部仏教に興味を持ってからいろいろなところに出かけて体験をしてきましたが、行けばいくほど、学べば学ぶほどいろいろなやりかた、学び方、指導法などがあるのだなと感じます。おもしろいけど深すぎるこの世界。2500年の歴史ってものすごいですね・・・。

 

余談

あと完全に余談ですが、今回の瞑想会では、アビダルマ講義や瞑想のときに部屋の右半分が男性、左半分が女性と場所が分かれていました。講義の資料を禅師のところに取りに行くときにも、まず男子が受け取り、男子が全員受け取り終わってから女子の番という流れ。仏教に触れて1年になりますが、特にこれまで自分の性別を意識する瞬間はなかったので、ここに来て初めての体験でした。

*1:パオ森林僧院のウェブサイトに詳しい紹介があります。