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原始仏教ガール’s日記

気づけばすっかり仏教徒。 twitter @music_buddha

増田セバスチャンさんを通して見る「イマ・ココ」の風景

増田セバスチャンさんの品のいいありかた

3月14日(金)日比谷図書文化館にて開催された、増田セバスチャンさんと佐々木俊尚さんのトークショー「世界が注目するジャパンカルチャーの現在と未来」に行ってきました。

 

増田セバスチャンさんは「原宿Kawaii カルチャー」を立ち上げた人として、日本だけでなく世界からも注目されている時代の先端を行くアートディレクター。最近はきゃりーぱみゅぱみゅのアートディレクションを手がけているので、それで名前を知ったというかたが多いのではないかと思います(わたしもそのひとり)。

 

対する佐々木俊尚さんは、元新聞記者のフリージャーナリスト。ITや情報といった方向から時代をとらえる感覚がピカイチで「未来はきっとこうなるはず」「こういう生き方がかっこいい」といったような提言をされるのをなりわいにしているかたです。

 

今回のトークショーは、IT系(秋葉系)の佐々木俊尚さんが、kawaii系の増田セバスチャンさんにインタビューしながら、原宿kawaiiの神髄を掘り下げるという内容。最近はアートディレクションだけでなく、アーティストとしての活動も始められた増田セバスチャンさんの仕事や思いに迫る、というものでした。

 

トークショーに来られるお客さんはきゃりーのような原宿ファッションの若い子が多いだろうと予想していたのですが、意外なことに自分と同じようなOL・サラリーマンが多く、中に数人、原宿ファッションの子がいて、わたしたちの目を楽しませてくれていました。

 

そもそも自分がこのトークショーに行きたいと思ったのは、きゃりー中田ヤスタカのコラボレーションで生まれているあのネオジャパンミュージックを「加速度的に魅力的に」している増田さんがどんなかたかを自分の目で生で見てみたかったからなのですが、実際に見た印象は「なんてまじめで品のいい佇まいの人なんだろう」というもの。この人ならみんなついていきたくなるなと。人気があるのも納得です。時代の先端を行っているけれども、過去からの文脈を大切にされているという考え方も、奥行きがあって素敵でした。

 

増田セバスチャンさんは、ご自身がもともと原宿が好きでタケノコ族などにも興味があり、学生のころは毎週末上京して原宿の空気を吸っていたそうです。その後、原宿でご自身の店をオープン。1995年ごろには増田さんが発信する原宿の彩り鮮やかなカルチャーをベネトンが注目し、kawaiiをテーマにしたファッションカタログを制作・発刊。そのカタログもきっかけに、kawaiiがますます注目されていくようになったそうです。

 

ベネトンのこのカタログには、当時、中田ヤスタカも載っていました。きゃりーのプロジェクトで出会う前のこのころから、ふたりに共通点があったとは驚きです。いや、むしろこのころから知り合いで、いまのきゃりープロジェクトにつながったのでしょうか?

 

無意識にイマココを表現する

増田セバスチャンさんがやっているのは原宿という概念を通して「イマ・ココ」を表現するアートディレクションであり、アート。メインカルチャーサブカルチャーといった枠を飛び越え、何かに憧れることもなく、自分がしっくりくるカルチャーを自分の感性をたよりにどんどん切り開いていっています。文脈は大事にするものの、過去にとらわれることもなく、未来を追いかけるでもなく、無意識的に「イマ・ココ」を表現しているアーティスト。そんな姿勢がきゃりーなど増田さんに共感する子たちの支持をどんどん集め、国を問わずkawaiiカルチャーとして花開いているのはご存知のとおり。

 

きっと増田さんとしては無意識なのだと思いますが「イマ・ココ」のことに100%集中して、一瞬一瞬を生き抜いている姿が、まさにヴィパッサーでマインドフルだなと思いました。

 

アートディレクターだけでなく、今後はアーティストとしての活動にも力を入れていくとのこと。ニューヨークの個展も大盛況だそうで、今後の活躍がとても楽しみです。これからも100%「イマ・ココ」を表現して、世界をハッピーにしてください!