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原始仏教ガール’s日記

気づけばすっかり仏教徒。 twitter @music_buddha

サンガジャパンvol.16 怒らないことは、簡単だ!

仏教 とりとめのない話

サンガジャパンの新刊が出ました。わたしはこの雑誌が大好き。

 

今回のテーマは「怒り」。だいたいいつも編集後記から読み始めるのですが、今回の編集後記には「怒らないことは、簡単だ! 2014年はこの言葉を流行らせたい!」とありました。いいですね!

 

いいなと思った記事を4つご紹介します。

 

スマナサーラ長老の『「現代の怒り」にどう向き合うか Q&A を通じて』

まずはサンガジャパンになくてはならない、スマナサーラ長老の記事より。

  • 「寂しい」というのも、怒りの一種です。
  • そして、人が「寂しい」と感じることは当たり前です。
  • 余計な関係は作らないこと。
  • 仏道は、「誰とも関係しない」というふうに切ってしまったらどうですかと、ものごとから「離れる」能力を育てます。
  • 反対に「ソーシャルになりたい」人には仏道を理解するのは難しいと思います。
  • 一人でいる時間は、自分が瞑想するべき時間だと考えればよいのです。

自分も普段寂しいと思うことはありますが、寂しさは怒りなのだとちゃんと認識しようと思いました。寂しいと思う暇があったら、瞑想をすることにしよう。

 

プラユキ・ナラテボーさんと熊野宏昭先生の対談

2つめは、熊野先生とプラユキさんの対談です。プラユキさんのトークの内容は、先日朝日カルチャーで受けたセミナーと重なるところも多かったので復習になりました。タイと日本の瞑想の比較をしているあたりは、セミナーでは言及していなかったので、フムフムと。

  • タイには仏教文化が根付いていますからね。ですから、あくまで八正道があって、その中で瞑想実践が位置づけられているというのが、日本と異なる感じです。
  • 日本では、どうしても瞑想が技術として訓練される感じになってしまいますよね。そして、瞑想実践者たちのコミュニティというのも、日本の周囲の社会からは浮いた存在となっており・・・(以下略)

最近自分の中で「仏教色のない瞑想」と「仏教バリバリの瞑想」の違いに興味があるので、この発言はとても印象に残りました。

 

われわれはなぜ「周縁」に着目するのか?

オススメの3つめは、作家の石井光太さんと社会学者の開沼博さんの対談。「怒り」という今回の特集テーマからはちょっと離れたトピックですが、おふたりのパワーがみなぎっています。

  • 僕はゼロから1を作るのは得意なんですが、1を3や4にしていくことが不得手な人間なんです。というか、そういうことに興味がない。確かに、僕は貧困学の学問的な体系を作りたい。将来的には、貧困学会なども作ってみたいと思っています。
  • ですが、学会を作ったら作ったで、発足させた途端に僕は飽きてしまうと思う。僕は、新しいものを作るということで完結してしまう人間なのです。
  • すでに誰かがやっていることには「その人に任せておけばいいや」と思ってしまう。多くの人が関心を持つようになると、そのテーマに対して醒めちゃうんですよね。

なんというベンチャー気質! 最後のほうで『これからは、既存の大学などではなくて、私塾が流行ったら面白いなと思います。』と言っているあたりも共感できます。

 

日本仏教は仏教なのか? 連載第一回 藤本晃さん

最後にご紹介するのが、vol.16のイチオシ記事。著者は浄土真宗誓教寺住職の藤本晃さんです。なぜこれがイチオシかと言うと、今回のサンガジャパンの中でもっとも闘志がみなぎっていたから。とにかく最初から最後まで熱がこもっています。

 

藤本晃さんと言えば、スマナサーラ長老とともに「ブッダの実践心理学」のシリーズなどを書かれているかたです。今回の記事も、スマナサーラ長老がちょっと乗り移っているかのような感じも受けました。

  • 一般向けの仏教書がことごとく間違うその二ヶ所とは、大乗仏教の起源と、初期仏教の起源です。
  • 仏教の問題の中でも肝心の起源が、ルーツが、デタラメなのです。
  • 多くが僧籍を持つ日本の仏教学者も、この二つの問題には中立ではいられないのでしょうか。最新の研究成果を見落としているのか、故意に無視しているのか、時が止まってしまったかのように、数十年も前の間違いのまま、古い一般仏教書が再販され、あろうことか、新たに編纂される一般書も、間違いを踏襲したまま出版されてしまうのです。

ちょっと過激なぐらいですが、藤本さんの思いが伝わってきます。

 

  • Norman、von Hinuber両博士の論考を読み、その内容を容易に知ることができる日本の仏教学者は、これまでいったい何をしていたのでしょうか。

なるほど。ただ、紹介するのは仏教学者でなくても、興味ある人が翻訳して紹介すればいいのではないかなとも思いました。素人考えかな。

 

終わりに

今回のサンガジャパンも内容が豊かで、読みごたえがありました。だんだんと長めの記事が増えている感じがします。次号の特集テーマは「仏教とキリスト教(仮題)」だそうです。楽しみです。