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原始仏教ガール’s日記

気づけばすっかり仏教徒。 twitter @music_buddha

レポート「ここがスゴイよ 日本人の仏教観」

仏教 セミナー

昨夜は会社をダッシュで出て、仏教伝道協会のシンポジウムに行ってきました。

 

演題

ここがスゴイよ 日本人の仏教観
 
パネリスト:ネルケ・無方さん、スマナサーラ長老、ケネス・タナカさん
 
ネルケさんはドイツ出身の曹洞宗の僧侶、スマナサーラ長老はスリランカ出身のテーラーワーダ仏教長老、ケネス・タナカさんはアメリカ育ちの浄土真宗本願寺派僧侶であり、武蔵野大学教授、日本仏教心理学会の会長でもあります。
 
15分じゃ足りない!前半トーク
前半は「日本人の仏教観でスゴイと思うところ」について、ネルケさん、長老、ケネスさんの3人から、順番にお話がありました。時間はひとり15分。
 
ここがスゴイよ byネルケさん
仏教をやる前は「頭だけが自分で首から下は自分じゃない」と思っていたが、座禅をやって変わった。「自分の姿勢が変わると自分自身が変わる」ということに気づいたから。頭だけじゃなく全身が自分だとわかった。腰の立て方や指の結び方まで細かいところを大事にし、型をとても大事にする日本の座禅、日本仏教ってすごい!
 
ここがスゴイよ by長老
日本人は批判に弱く褒められるのが好きである。しかし批判に弱いわりには批判されてもこにこしている。それほど我慢しているわけでもなく、怒っているわけでもない。こんなタイプは世界でも珍しい。切っても切ってもよい香りを出し続ける栴檀の木のようだ。根本にあるのは相手の気持ちに配慮する心だろう。思想の自由を大事にしている。何を言われても気にしない明るさと柔軟性を持っているとも言える。そんな日本人はすごい!(ちなみに栴檀のオイルは頭に塗ると8時間ぐらい眠くならない効果があるのだそうです)
 
ここがスゴイよ byケネスさん
日本の仏教は組織力がすごい。世界最大規模の資金力と寺院の数。僧侶も多い。仏教系の学校も充実している。仏教教育があることで毎年20万人の若者が新たに仏教を学んでいる。死や死者との距離が近いのも日本ならでは。死はアメリカでは一般的に「あってはいけないこと」とか「失敗」ととらえられている。「お骨を拾う」ところまで死としっかり付き合う日本とは全然違う。自分はアメリカ文化で育ったから、最初はお骨を拾う現場にいられなかった。抵抗があった。死をタブー視しない文化だからこそできるのだろう。「お・も・い・や・り(クリステル風のジェスチャー付きで)」の精神、感謝と自己内省が顕著なところもすごいことだ。だから日本仏教ってすごい!
 
3人ともお話好き。なおかつ知識も経験も豊富な方々なので、お話は15分では到底おさまりきらず、みなさん2〜3分ずつオーバーして終了していました。
 
後半のディスカッションへ
前半の長老トークの中にあった「柔軟」いう言葉に焦点を当てたディスカッションとなりました。ディスカッションとは言いつつも、長老の出番がかなり多め。
 
 
長老サマリー
曖昧と柔軟は違う。曖昧とは自分がどうしていいかわからず自分で判断できない状態。柔軟はどうしてよいかしっかりわかっていて判断できている状態。目指すのは柔軟。日本の仏教は宗派で固りがち。だが固まると柔軟でなくなる。だから人類にとってどうかという視点で柔軟に新しい普遍的なバージョンの仏教を作って欲しい。それが日本仏教に対する改善提案。
 
日本では大乗仏教のお坊さんも、日本の職人さんも「型」という行為で示す。「自分が自分が」ではなく、誰が見てもすばらしいと思うものを何も言わずにやってみせる。すばらしいことだ。自分がやることを完璧にやる。仕方がないことは頭からさっぱり消す。仕方があることは絶対になまけずにまっしぐらにがんばる。なまけないこと。
 
シンポジウムを終えて
スマナサーラ長老の一言一言が心にしみました。ズバリズバリと真実がほとばしる瞬間に感動。テンション高めで声も裏返りつつ、キメ台詞の「〜でしょうに」を連発する長老。暑かったからか袈裟の下にTシャツを着ておらず右肩が出ていた長老。本当にどうもありがとうございました。ケネス・タナカさんもネルケ・無方さんも本は読んでいましたが生で拝見したのは初めてで、本当に行ってよかったです。
 
スマナサーラ長老の1人トークも好きですが、今回のような対談形式もとてもいいですね。最近は本も対談形式のものがおもしろいなあと思います。もともとお釈迦様の説法スタイルが一方的に話すのではない対談形式で、わからないことを質問してその回答をもらうことが仏教、っていうところがあるからなのかもしれません。
 
<10/12追記>